Press Release

IQVIAジャパングループは京大病院との連携により治験参加候補者スクリーニングのDXに関する共同研究を開始

治験スクリーニングソリューション「Inteliquet™」の活用による効果を検証
8 27, 2025

IQVIAジャパングループ(本社:東京都港区 プレジデント:宇賀神 史彦、以下IQVIA)は京都大学医学部附属病院(京都市左京区 病院長:高折 晃史)と連携し、治験参加候補者スクリーニング業務の効率化とネットワーク化を実現するIQVIAが持つソリューション「Inteliquet」による効果を検証する共同研究を開始しました。このInteliquetは、治験デザインの高度化及び登録条件の複雑化に対応し迅速な患者登録を達成するために、治験施設の環境整備・構築をご支援するもので、米国で既に活用されています。

Inteliquetは、IQVIAがこれまでの豊富な経験により蓄積してきた治験オペレーションにおけるインサイトと、医療情報技術や自然言語処理を含むテクノロジーを融合した、治験参加候補者を検出する機能が大きな特長の革新的ソリューションです。治験施設内の医療情報を横断的に活用した治験参加候補者スクリーニング業務の効率化とネットワーク化を図るこのソリューションの活用は、医療従事者やCRC*の業務負荷を軽減し、ひいては治験における患者登録期間の短縮化を含めた新薬開発の効率化の向上が期待されます。これまで主に属人的な経験や知識に基づいて行われてきた治験における実施可能性調査(フィジビリティ調査)や候補患者検索・抽出業務で、このInteliquetは正確・スピーディかつリアルタイムで行える環境の創出をご支援します。

医薬産業政策研究所によると、2013年から16年まで30ヵ月以上(中央値)あった日本と欧米のドラッグ・ラグ(海外で使用できる医薬品が、日本で承認され使用できるまでに生じる時間差**)は、2022年には16.4ヵ月(中央値)と10年で半減されたことが報告**されているように、我が国のドラッグ・ラグは、官民の努力により大幅に改善されました。一方で患者さんの治験情報へのアクセス、治験施設における患者登録のスピード、医療施設間の候補患者さんの紹介の効率化など、国内の治験環境における課題は依然として存在します。IQVIAは、本ソリューションの実装が、新薬開発の効率化へ寄与し、1日も早く患者さんの元へ必要なお薬が届けられることを願っています。

なお、本共同研究に先立ち、IQVIAは京都大学医学部附属病院 先端医療研究開発機構(iACT)・医療情報企画部と連携し、2024年からInteliquetを用いて治験スクリーニング業務の効率化に関する妥当性を検証しており、その成果を第22回日本臨床腫瘍学会学術集会(JSMO 2025)で発表***しました。

Inteliquet活用の検証に関する共同研究のステップ
  1. 2024年度(2024年4月~2025年3月)
    本邦の医療情報システムに適合した治験候補患者スクリーニングシステム構築に向けた事前検討として、京都大学医学部附属病院での候補患者スクリーニングをInteliquetにより行うことで、システム活用の妥当性を検討***
  2. 2025年度(2025年4月~2026年3月)
    京都大学医学部附属病院とその関係病院である大阪赤十字病院、神戸市立医療センター中央市民病院も加えた3施設間で、Inteliquet活用による複数施設ネットワーク化も含めた候補患者スクリーニングの効果を検討

*日本SMO協会:CRCとは、Clinical Research Coordinatorの略で、治験コーディネーターとも呼ばれています。医療機関において、治験責任医師・分担医師の指示のもとに、医学的判断を伴わない業務や、治験に係わる事務的業務、業務を行うチーム内の調整等、治験業務全般をサポートします。https://www.jasmo.org/recruit/job/index.html

**政策研ニュース No.70, 2023年11月, ドラッグ・ラグ:日本承認品のラグ実態の分析 https://www.jpma.or.jp/opir/news/070/05.html

***第22回日本臨床腫瘍学会学術集会(JSMO 2025)で演題「臨床試験候補患者スクリーニングシステムの構築」としてポスター発表

京都大学医学部附属病院 先端医療研究開発機構(iACT)とは

先端医療研究開発機構 (iACT) は、医療開発部、データサイエンス部、臨床研究推進部、次世代医療・iPS細胞治療研究センター、先端医療機器開発・臨床研究センター、先制医療・生活習慣病研究センター、クリニカルバイオリソースセンターなどにより構成される、臨床研究支援組織です。 医学研究の成果をできるだけ早く、また確実に患者さんのもとへ届けることを使命としています。

https://iact.kuhp.kyoto-u.ac.jp/

IQVIAについて

IQVIA (NYSE:IQV) は、臨床研究サービス、コマーシャルインサイト、ヘルスケアインテリジェンスをライフサイエンスおよびヘルスケア業界に提供するリーディング・グローバル・プロバイダーです。IQVIAのソリューションポートフォリオはIQVIA Connected Intelligence™ のアプローチを基盤としており、質の高い健康データ、Healthcare-grade AI®、高度な分析、最新のテクノロジー、そして広範な専門知識に基づく実用的なインサイトとサービスを提供しています。IQVIAは、ヘルスケア、ライフサイエンス、データサイエンス、テクノロジー、オペレーショナルエクセレンスの専門家を含む約88,000人の従業員を100か国以上に擁し、革新的な治療法の開発と商業化を加速させることで、世界中の患者アウトカムと公衆衛生の改善に尽力しています。

IQVIAは、患者個人のプライバシー保護におけるグローバルリーダーです。当社は、医療関係のステークホルダーが疾患パターンを特定しより優れたアウトカムを得るために要される正確な治療経路や治療法と関連付ける規模の情報を生成・分析する一方で、個人のプライバシーを保護するために、プライバシーを強化するさまざまなテクノロジーやセーフガードを採用しています。また、IQVIAのインサイトと実行力は、バイオテクノロジー、医療機器ならびに製薬企業、医療研究者、政府機関、保険者やその他の医療関係のステークホルダーが、疾患や人間行動、科学の進歩をより深く理解し、治療に向けた道程を前進させる支援をしています。IQVIAの詳しい情報はこちら(www.iqvia.com)をご覧ください。日本向けのURLはこちら(www.iqvia.co.jp

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