【米国本社発表プレスリリース】IQVIA Institute for Human Data Science Study:2018年に米国では記録的な数となる59剤の新薬上市成功率は低下したものの、2023年までに研究開発の生産性向上の可能性

新薬の3分の1は、既存とは異なる新しい作用機序を有する革新的治療として認定。臨床開発が開始される医薬品の成功率は11%で、2017年の14%から低下。研究開発の生産性は今後5年間で2桁台向上の可能性をもたらず8つの動向を特定。

本ページは、IQVIA米国本社が2019年4月23日に発表したプレスリリースの日本語訳です。

グローバルのニュースリリースには、日本で正式展開していない内容に関する場合がございますことを予めご了承ください。

本資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英文が優先します。原文の英語版は以下URLをご参照ください。

IQVIA Institute for Human Data Science Study: Record 59 New U.S. Drugs Launched in 2018, Success Rates Fall, R&D Trends Could Improve Productivity by 2023

 

コネチカット州ダンベリー、ノースカロライナ州リサーチ・トライアングル・パーク--(BUSINESS WIRE)-- 2019年4月9日 -- 臨床開発プロセスの継続的な変化により、2018年の医薬品承認件数は記録的なものとなり、米国だけで59剤の新規治療薬が患者へ提供されました。今後5年間で、臨床試験の生産性は、バイオマーカーの広範な活用、事前スクリーニングされた被験者人材プール、規制の変更、人工知能と予測分析の適用といった、主要な傾向に大きく影響されます。

薬効における過去と将来の臨床試験の生産性動向を考察するために ”IQVIA Institute for Human Data science”の新しいレポート 「The Changing Landscape of Research and Development: Innovation, Drivers of Change, and Evolution of Clinical Trial Productivity (変容する研究開発の展望:イノベーション、変化のドライバー、そして臨床試験の生産性向上)」では、臨床試験の複雑さ、成功率、および期間の変化を反映した独自の臨床開発の生産性指数を示しています。

本レポートでは、この指標を用いて過去10年間の動向を考察し、2023年までに予想される重大な生産性の変化を特定する将来の展望に基づきデータを再構築しています。IQVIAの専門家は、独自のIQVIA臨床開発動向影響評価を用いて、これらの生産性の変化を明らかにし、臨床開発における変化を引き起こす主要な8つの動向の定量的影響を薬効レベルで特定しています。

変化のドライバーとなる8つの動向は次のとおりです。

  • デジタルヘルス・テクノロジー により、薬の有効性と安全性に関するデータを遠隔で捕捉できるようになでしょう。これにより、患者の安全性が向上し、ヴァーチャルトライアル(バーチャル臨床試験)が実現可能になり、施設での作業負担が軽減されることになります。
  • Patient-reported outcomes は、臨床現場以外での患者の経験、薬剤の有効性および安全性に新たな焦点を当て、エンドポイントのシフトに伴い試験期間の短縮につながるでしょう。
  • リアルワールド・データ は、試験デザイン、そして試験の責任者・実施施設の選定と試験の迅速性の最適化を図っていますが、仮想対照群としての機能や、実際的で順応性の高いRWE登録試験をサポートし、新たな試験デザインを可能にするでしょう。
  • 予測分析と人工知能 は新たな臨床仮説を検証し、治験デザインのリスクを低減したり、プロトコル要件適格者を特定することでエンロールを早めることになります。
  • 例えば標的治療薬や次世代のバイオ医薬への薬剤タイプのシフトは、有効性と成功率を向上させ開発期間を短縮する一方、より長期の患者フォローアップを必要とするでしょう。
  • バイオマーカー検査 の利用可能性により、少ない患者さんを有効性を示す可能性の高い集団に絞り込むことが可能となり、その結果、有効性、安全性および成功率の改善をもたらすでしょう。
  • 規制環境 の変化は、精密治療(プレシジョンメディスン)のアプローチ、新規の試験デザインやエンドポイントの採用を促進し、迅速な医薬品承認と規制上の成功のための手段をもたらすでしょう。
  • 事前にスクリーニングを実施した被験者人材プール やダイレクトな募集が利用可能になれば、被験者登録の促進、試験期間の短縮が可能となり、より早い上市が可能になります。

IQVIAのバイスプレジデントであり、IQVIA Institute for Human Data ScienceのエグゼクティブディレクターであるMurray Aitkenは以下のように述べています。「サイエンス、テクノロジーおよびデータの進歩により、臨床開発への応用が徐々に可能になってきたことで、試験完了に要する時間の長さ、複雑な試験を実施するために必要なリソース、試験の成功の可能性全てが変化しており、その影響は薬効によって異なっています。本研究では、研究開発における現在の活動、臨床開発プロセスの生産性レベル、主要な試験動向が今後5年間で臨床開発をどのように変えるかを評価しています」

それ以外に本レポートでは、以下を注目すべき点として挙げています。

  • 新興バイオファーマ企業が後期パイプラインの全活動の72%を占めており、この率は10年前の61%から上昇しました。医薬費品の年間売上高が100億ドルを超える大手製薬企業の研究開発シェアは、同期間に31%から20%に低下しました。このパイプライン・ミックスは、比較的小規模な企業が最も成長著しいオンコロジーや希少疾病用医薬品分野で最も積極的に活動しており、また革新的医薬品を開発し事業化するための提携や買収の必要性が減少していることを反映しています。
  • 医療イノベーションへの投資は2018年に増加 しました。これは、広範な疾患にわたって、満たされていない健康ニーズ(アンメット・ヘルス・ニーズ)に取り組むための新たな治療法を推進する科学的開発への信頼を反映しています。全米ベンチャーキャピタル協会によると、2018年には1,300件を超えるライフサイエンス関連ベンチャーキャピタルの契約が成立し、その総額は5年前の約100億ドルから増加し230億ドルを超えました。
  • 革新的医薬品の開発は依然として時間のかかるプロセスであり、2018年のコホートでは最初の特許出願から上市までの期間の中央値は13.7年で、これは過去5年間の中央値よりもほぼ6カ月早い。2018の新薬の上市のうち、8年以内に上市された新薬は4剤、最初の特許出願から20年以上も後に上市された新薬も12剤あった。これはより古い作用機序及び米国国外で上市された薬剤の承認だった場合が有ることを反映しています。
  • 2018年には研究開発における劇的な成功と失敗がありました。慢性肝疾患の研究では、いくつかの作用機序が当該薬効で有効性を示し続けていることから、2018年に9件の新薬が後期パイプラインに追加されました。しかし、アルツハイマー病のカテゴリーでは4件が開発に失敗しており、顕著なアンメットニーズが依然存在し、将来の世代への医療費の影響が懸念されているにもかかわらず、この領域では過去10年間で計85件の開発が失敗しています。

本レポートに記載されている分析は、いずれもスポンサーに帰属する治験情報に基づくものではなく、IQVIA保有のデータベースおよび/または第三者情報に基づいています。レポート全文(調査手法の詳しい説明を含む)は、www.IQVIAInstitute.org からダウンロードできます。調査レポートは、業界または政府機関からの資金提供を受けることなく、公共サービスとして独自に作成しています。

 

IQVIA Institute for Human Data Science について

IQVIA Institute for Human Data Scienceは、タイムリーな調査研究や洞察に満ちた分析、匿名化された詳細な患者データへの科学的知見の応用によって世界の人々の健康増進に貢献しています。

ヘルスケア分野における重要なニーズに応えるべく、客観的かつ有意義な知見と研究成果を提供し、確実な意思決定と、アウトカムの改善に欠かせない理解と、イノベーションの加速を後押しします。IQVIAが持つ事業領域における専門知識、先進的かつ高度な分析力、変革をもたらすテクノロジー、世界規模で唯一無二の情報・データを利用できる強みに加えて、政府機関、学術機関、ライフサイエンス業界、保険者をはじめとする幅広いヘルスケアステークホルダーとの協力関係に基づき、ヒューマン・データ・サイエンスに着目した研究課題に取り組みます。IQVIA Instituteについてさらに詳しくは、ウェブサイト(www.IQVIAInstitute.org)をご覧ください。

 

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IQVIA (NYSE:IQV)は、先進的かつ高度な分析力と機能、革新的テクノロジー、および臨床試験サービスをライフサイエンス業界の皆さまへ提供する世界的なリーディング企業です。IMS HealthとQuintilesの統合により誕生したIQVIA は、ヒューマン・データ・サイエンス(分析の精緻さとデータサイエンスの明晰さを、拡大し続けるヒューマンサイエンスの領域に対し活用すること)を用いることにより、ヘルスケア企業の皆さまが臨床開発とコマーシャル領域におけるこれまでに無いアプローチを、新たなイマジネーションの下で発展させ、イノベーションを速め、ヘルスケア・アウトカムの改善をより一層加速させることを支援します。私たちの原動力である「IQVIA CORE™」によって、IQVIAは実務実行力を伴いながら、大規模な分析、革新的なテクノロジー、そしてスペシャリストによる幅広い専門知識、これらが交差する地点に、実用的且つ唯一無二のインサイトを提供しています。私たちIQVIAは、現在5万8,000人が、世界100以上の国と地域で活動しています。

IQVIA は、患者の皆さまの個人情報保護の分野においても、世界をリードしています。医療関係者の皆さまが、疾患のパターンを特定し、より良いアウトカムの実現のために必要である明確な治療方針や治療法の関連づけに資する規模での情報を収集・分析すると同時に、様々なプライバシー保護のための技術や安全対策に取り組んでおります。IQVIAが持つインサイトや実務の実行力は、治療・治癒の実現に向かい尽力するバイオテクノロジー企業、医療機器メーカー、製薬企業、医学研究機関、政府機関、保険者やその他様々な医療関係者の皆さまによる疾患そのものや人間の行動、サイエンスの進歩に対する更なる理解の深耕を支援します。IQVIAの詳しい情報はこちら(www.iqvia.com)をご覧ください。

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